赤道を越えた

ペカンバルからジャンビに移動です。この時赤道を越えて行きます。初めての南半球です。行った国で今までで一番赤道に近いと言ったらベネズエラでしょうか。次はイエメンといったように赤道を越えた事はありませんでした。

 

走っているミニバスの中で、iPhineのコンパスを見ていると緯度が0になる瞬間があり

ました。その時外を見たのですが特に赤道を示すようなものはなく、辺りも特に赤道の

町で盛り上げようといった雰囲気もありませんでした。考えてみればそれがどうした、

というところでしょうか。日本なら間違いなく赤道直下の町ということで町おこしなんかを考えるんでしょうが、この辺も国民性の違いかな。僕は町おこしも結構だけど、

ここのようにそれがどうした、といった冷静というか一歩引いた姿勢のほうが性に合っているかなと思います。

 

そんな事より聞いてください、と言いたい問題がありました。ホテルからは迎えのミニバスは10時に来るので9時半にはロビーで待機してと言われて2分前にはチェックアウトを済ませて待っていました。

 

しかし待てど暮らせど来ません。受付の女の子もマネージャーもドライバーとでしょうか、盛んに気にしてくれて後7分で来ます、11時になります、などと教えてくれます。でも結局来たのは11時半。流石に11時15分を過ぎたあたりからイライラして

きました。12時になっても来なかったらここにもう1泊して・・・などと考え始め

ました。なにせここからジャンビまでは8~10時間と言われていたので着くのが10時を過ぎるのはシンドイです。そして来たのが11時半。ドライバーとホテルがもめそうになるのを振り切ってさぁ行こうとドライバーを促しました。この時英語が通じる

マネージャーがいたので何故1時間半も遅れたのか聞いとけばと後悔しました。乗ってからある程度英語が通じるドライバーに聞いても、この質問になるとあなたの言っている英語がわからないと言い出すのです。てめぇ、コノヤローと思いましたが打つ手も

なし。

 

まぁ兎に角走り出したので安心して、こんなこともあるかと思いましたが考えてみると

時間前に来た事はあっても遅れたことはこれまでありませんでした。乗客は僕と助手席

にふんぞり返っている二人のようです。これからワンサカ乗ってくるのだろうと思ったら乗客らしい人や待っていそうな場所で盛んに行き先を連呼してます。どうやら事前に

連絡してたのは僕だけのようです。タイのように事前連絡とか乗り場が決まっている訳

ではなさそう。それで遅れたのかと思ったがそれにしても1時間半は長すぎる。しかも

10時に約束している。途中で止ったかと思ったら助手席の男性のトイレだった。12時ころだったのでランチタイムかと聞いたら2時だと言う。この程度の英語は通じる。

2時になってランチ。相変わらず3人。ランチの後も減速しては行き先を連呼、バス停

見たいな所では5分、10分と停車。次第に怒りがわいてくる。地図で現在地を確認するとまだ半分も来てないのに5時半を過ぎている。既に6時間経過。停車した際に他の

乗客の(と言っても1人だが)前ではどうかと下りてドライバーに一体いつになったら

着くんだ、無駄な時間をなくせ、早く進めと強めの抗議。すると流石にまずいと思ったのかそれからは前回のドゥマイからように飛ばし始めた。暫くすると停車。助手席から

男性が下りた。ここでお別れかと思ったら何と運転交代。乗客ではなく、交代乗務員

だった。すると乗客は僕1人?運賃は1800円程度か。これで418キロ、11時間

では割に合わないハズだ。盛んに乗客を探しているのも頷ける。しかし既に乗ってる僕

にしてはかなわない。6時過ぎて距離はまだ半分。乗客を探してない時は携帯で誰かと

話をしている。タバコは吸う。携帯とタバコを吸う時には当然スピードが落ちる。

よほど携帯を取り上げようかと思ったほどだ。理由は乗客の安全第一である。しかし

そこまでは出来なかった。運転を交代してからは若いだけあってきわどいタイミングで

遅いトラックを抜いていく。そう言えば交代する時、何か以前のドライバーが言ってたな。恐らく僕が言った事を伝えたのだと思う。暗くなっているのもあるが、流石に乗客

を探して乗せようという様子はない。交代してから以前のドライバーはスリーピングと

言って助手席のリクライングを目一杯倒して寝た。鼾もかいている。こっちはリクライングなどなく、殆ど垂直に近い姿勢で苦しんでいると言うのに片やフラットな状態で

鼾をかいている。これでは乗客とドライバーが逆ではないか。初めは疲れているだろうと大目に考えていたが、こちらの姿勢が苦しくなってくるとそんな考えも吹っ飛んで

しまった。携帯がなって起きると長々と話。恐らくホテルが電話してたのは会社の方で

ドライバーではない。常に電話しているので通じる訳がない。車は山の中で電波状態が

良くない。ハロー、ハローと何度も大声で言っている。大声を出せば通じると思っているらしい。しかも大音量でご他聞に漏れずミュージック。携帯のバッテリーが切れろと

思っていたら車の電源で充電。憎たらしい。目的地が近づいても相変わらず電話。思わず僕が何所に行くのか仕事上気にしても可笑しくない。しかし一向にその気配なし。

思わず携帯での話中にここに行くのがわかっているのかとスマホの地図を見せて確認。

このドライバーに限らず皆知っていると言う。しかしこれまで迷わず行ってくれたのは

たったの2回だけ。今回もそう。知っていると言って走り出してから探す。

 

長くなったが結局ホテルに着いたのは10時半。何と11時間もかかった。休憩はランチの1回だけ。夕飯も食べられなかった。ここまで書いてきて何とか気が治まってきた。次回は所要時間8時間というパレンバン。矢張り懸念したとおり難儀な道中となった。またお土産話が出来なければいいが。