プノンペンでは祟られた?

アンコールワットの前に書かなくてはいけないのがプノンペンでのキリングフィールド

とトゥースレン拷問刑務所(博物館)の2箇所。トゥクトゥクをチャーターして行って

きました。キリングフィールドは前にも書いたように今回の旅の唯一と言っていい目的

地でした。ここは「最初に父が殺された」にも書かれていて驚いたことにシェリムアップのホテルにその本がありました。勿論日本語ではありません。英語が喋れるスタッフ

に聞いたのですが、誰もその本のことを知りませんでした。表紙に著者の写真があった

ので直ぐにわかりました。

 

キリングフィールドには欧米人だけでアジア人らしき人はいなかったように思います。

殆どの人は6ドルを払って音声案内のヘッドフォンを付けて案内地点で立ち止まっては

説明を聞いていました。他の観光地と違って記念撮影をする人はいません。僕も写真は

一切撮ることが出来ませんでした。特にキリングツリーでは多くの欧米人、特に若い

女性の多くが立ち止まっては聞いていました。ここでは多くの乳児が足首を持たれて

逆さにしたうえでその小さな頭を木にたたきつけられたのです。最初に発見したベトナムの兵士は、その木に小さな歯や脳みそが付着しているのを見て何がここで行われたのかを理解出来なかったそうです。最初は銃弾で、それがもったいないと次には農耕器具

である鉈や斧、鍬などを使って殺していたそうですがそれも刃こぼれなどで使えなく

なると頭を木にたたきつけるという、狂気としか思えない方法で殺戮を行っていたのです。これが40年前のこと。とても信じられません。しかし音声案内の最後で言って

ましたが、こうしたことはここだけではなくドイツ、ウガンダ、ナイジェリアなど多くの所でその方法は違っても同じことが起こっていたし、もしかしたら今でも何処かで

行われているのかもしれません。まずは平和な環境の中で生きてこられたことを感謝し

なければと思います。

 

雇ったトゥクトゥクにはキリングフィールドだけでいいから2ドルでとお願いしましたが、お昼ご飯をご馳走した後でトゥルスレーンが帰り道にあるのでそこで降ろしてくれ

ないかとお願いしました。ここでも思い出すのも嫌になるくらいの話を聞かされました。全部は聞けませんでした。途中でヘッドフォンを外して外に出ました。ホテルまで

は3キロくらいだったでしょうか。気分が悪くなってきて足取りが重かった。その日の

夜から気分がすぐれなくなったのは、殺された人達に祟られたのではないかと思いました。何のことはない、バスの中で風邪をうつされてしまったのです。お陰で独立記念日

のイベントを見に行けず、ただひたすら寝てました。

 

そんな訳でプノンペンでは写真もなく、ブログの更新も出来ませんでした。寝込む前に

ネットでシェリムアップまで行けることを確認しておいたのでホテルの予約とバスの

チケットは自分で購入しておいた。5.5ドルで行けるという地元人のバスは英語が

通じず断念。8ドルのバスチケット売り場には英語が出来るおばさんが居たので何とか

購入することが出来た。ネットでは外国人専用のチケット売り場とあったが、実際に乗ってみると外国人は僕一人だった。バスもごく普通のローカルバスでどう考えても外国人専用には思えなかった。

 

プノンペンに着いて焦ったのがATMでお金を下ろす事ができない。手数料も5ドルと

高い。他の国と違ってここでは地元通貨とドルの選択ができる。というかドルが屋台のお店などを除けば一般に流通している。コンビニのようなところというか確かサークルKがあったが、値段はドルとリエルの併記で、ドルを出して小額のおつりがあったり

すると1000リエル札が2枚渡されたりする。10円。ATMで下ろせない話だが、

いつもは最初は試しにと小額を入力するのだがどうやっても現金が出せない。思い余って近くにいた銀行の係員に聞くと表は既に閉まっている銀行の中に入って中にいた2人

の銀行員に何か言っていると、女性の方が手伝ってくれるらしい。ATMに一緒に行って

くれて金額を入力する段になると400ドルと入力しろという。まぁ4万くらいドルが

あってもいいかとその金額で操作すると出てくるではないか。何でも何故か英語が達者

な女性銀行員の話によると、手数料が高いのとセキュリティーの面から小額は下ろせないらしい。助かりました。この時は知らなかったが翌日から独立記念日と振り替え休日

カンボジアは4連休。金曜日だったので時間外でも中に銀行員が居てくれたので何とか下ろすことが出来ました。これが翌日以降だとATMは稼動していても事情がわからず

一文無しになるところでした。今考えると運が良かったとしかいいようがありません。

 

プノンペンで驚くのはトヨタLEXUSが異常なほど多いこと。あの高級車が何故に

このカンボジアでこれほどまでに多いのか不思議です。

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中でも思わず写真を撮ったのがこれ。「黒KURO」とあります。

 

プノンペンで撮った数少ない写真です。キリングフィールドまで雇ったトゥクトゥク

です。多くのトゥクトゥクがいるのでこの車を覚えてくれと言われたので写真を撮って

置いたものです。

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かわいいもんでしょ。2ドルではかわいそうだと思って更に2ドルをチップで渡しました。英語は全く通じませんでしたがとてもいいやつでした。

次はシェムリアップです。やはりここまできたらアンコールワットでしょう。ではまた。