サムヌアへの移動

ホーンサワンからサムヌアへ移動です。

朝6時半前にホテルを出て西のバスステーションに行きます。一昨日のバスステーションからの帰りに考えたのですが、もしかしたらバスステーションを出たバスは、ホテル

が言うようにホテル近くのバスステーションに寄ってからサムヌアに向かうか、予め

予約しておけばホテルの近くで乗せてもらえるのかもしれないのではないかと。

乗って走り出してから先ほど歩いてきた道をホテルの方に向かいます。果たしてと思っているとバスステーションどころか全く止る様子がありません。矢張り歩いてきて正解

でした。バス停らしきものがあると減速して乗客がいないかどうか確認するのですが、

その気配すらありませんでした。このホテルに限ったことではないのですが、旅行者

に対する情報が殆どありません。ただ泊まるのを世話するだけです。日本だったら多少

なりともこの辺のサービスは充実していると思います。「おもてなし」という言葉が

ありましたが、こうしたサービスを指すのかもしれません。ルアンバパーンでも

このポーンサワンでも、所要時間を聞くと一様に7時間と言われますが、実際には8時間から8時間半かかりました。

 

さて、サムヌアまでの道路はかなり高い山の稜線沿いに走りますが、道幅が狭く片側は

断崖絶壁ですのでスリル満点です。これは今日、サムヌアのバスステーションに行った

帰り道で撮った写真ですが、至る所にこうした道が陥落した箇所があります。

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ここは道幅も広く、谷底までは大して落差はないのですが途中の道ではこうではありません。対向車とすれ違う時などは一旦どちらかが止る場面も何回かありました。容易に

すれ違うことは出来ないほど狭い道です。そして谷底までは目もくらむような高さです。もう一回ラオス国内を走りますが多分同じような状況でしょう。

 

サムヌアの町の一部です。ここもこじんまりした小さな町です。先ほどメインストリートを端から端まで歩いて来ましたが、ゆっくり歩いて途中お店を覗きながら往復して

来ましたが1時間ほどでした。

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8階建てくらいの建設中の建物がありますが、恐らくはホテルでしょう。何でこんな町にと思うくらい、ホテルとゲストハウスがあります。観光資源らしきものは見当たらないのですが、確かに欧米人を、ルアンバパーンほどではないにしろ見かけます。

 

ホテルの近くにあったアーチです。ラオスベトナムの国旗が描かれていました。

この道を通ってベトナムに行くことができます。

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お昼ごろだったのですが中学生くらいでしょうか、橋の方からぞろぞろと出て来ました。多分帰宅途中のようです。タイから始まってからですが、同じ東洋人でもジロジロ

と良く見られます。そして話をしてると日本人と間違いなく言い当てます。これまで

いろんな国で色んな人と話をすることが出来ましたが、ミャンマーのバアンで1回、

昼間からかなり酒臭い男にベトナム人と間違えられた以外、殆ど間違いなく日本人と

言い当ててしまいます。日本人特有の胴長短足で背が低いからでしょうか。おまけに

ガニマタですから間違えようがないか。妙に納得できますね。歳は50歳位と言うのが

多かったですね。勿論65歳と正解を教えてしまいますがね。

 

町の入り口にあるモニュメントです。もしかしたら今のところ町で一番高い建造物かも知れません。

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落ちてもたかが知れてる高さと川の深さだったので渡ってみました。

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つり橋なので仕方ないのですが、何故真ん中あたりで手すりが低くなるんでしょうか。

勿論揺れます。思わず手すりに掴まるのですが低いので頼りになりませんでした。

 

このホテルは予約なしでタクシーに連れて来てもらいました。安いです。一応設備は

整っているし、難点といえば朝食がないことと、エアコンはあるが別料金だそうです。

ベッドサイドの電気がつかないと教えて部屋に来てもらった際にエアコンのリモコンを

収納する空のケースを指してリモコンがないと言ったら、良く知らない人だったのか

確かにおかしいな、みたいな顔をして取りに行ったかと思ったら電卓を持って帰ってきた。何をするのかと思ったら数字を表示させてこちらに向ける。

10000キープの意味だろう、120円ということか。無くてもいいやと断った。

ここもポーンサワン同様高地なので朝晩は寒いくらいだ。今までは無かったが部屋の

洋服ダンスには毛布も用意してある。店先の菓子袋は矢張りパンパンに膨れている。

 

この良くホテルのことを知らない親父には日中、散歩して居る時に会った。何やら

どこぞで賑やかな声がしているので行って見ると、多分学校の校舎の裏側あたりだと

思うのだが、テントを張ってビールやらつまみやらラオスウイスキーなどを持ち込んで騒いでいる。殆どがオバさんで、何の集まりなのか全く分からなかったが、中には

カーキ色の軍服のような制服の人も居る。近づくとみんなして盛んに来いと誘ってくる。断りながらも尚、テントの周りを半周ほどしたら一人の男がビールを飲めと差し出してきた。良く見るとホテルの親父だった。仕事しなくていいのかと思いながらも1杯

だけ一気飲みして、後は丁重に誘いをお断りして帰ってきた。こんなハプニングも面白いと思います。もっと頂いて置けばよかったかな。ちょっとだけ後悔。

 

ここからどうやってベトナムに越境するかが問題だ。ハノイに向かいたいのでここから

東北東にある、あまり人が通らない検問所がある。ここを通って行きたいのだが、たまたま近くのプリント屋さんで地図のプリントを頼んだら何と英語が通じる。思わず相談

すると、ラオス国内で国境に近い、かつホテルもゲストハウスも無い所でバスを乗り換えなければいけないという。流石にこれは無理だ。同じ日に都合よく乗り換え出来るバスがあるとは到底思えない。日本だったらうまく連絡している事も考えられるが、ここはラオスです。朝晩は冷え込み野良犬はウロウロしている所で野宿は危険すぎます。

 

困って考え込んでいると、その友達みたいなのが来て相談に加わってくれた。そして

最終的にハノイに行きたいのかと聞くのでそうだと応えると、テンファー行きのバスに

乗ればいいと教えてくれた。時間は朝8時ということまで電話で誰かに聞いて教えて

くれた。テンファーが何処か分からないが、ベトナム国内だという。そしてその日の

内に着けるという。これは有力な情報だ。喜んで思わず握手してしまった。ラオス

人は親切です。こんなことがあるとその国が好きになりますよ。

 

でも孤独な旅人は自分で確認しないと安心出来ません。疑っているわけでは決してないのです。でも2キロくらいの所にあるバスステーションに行けば確実に分かる。

ありました。テンファー、テンファーと呟きながら時刻表を見ていると8時にThanh

hoaとあります。そうです、テンファーと聞こえたのはThanh hoa、タンホアの事だったのです。Thahn hoaを指差しながらこれはベトナム国内かと、事務所から出てきた男

に聞いたらそうだという。これがまた英語が達者で助かった。バスステーションの係員

にしておくのはもったいないくらいだった。そいつが僕の英語を褒めてくれた。何でも

欧米人の、特にアメリカ人の英語は分かり難いという。そりゃあおかしいだろう。

我々英語圏以外の人間はどちらかというと中学生のカタナカ英語だから分かり易いので

あってアメリカ人の発音はネイティブだから本物ですよ。でも彼のお陰で100%の

確信が持てました。コープチャイ(ありがとう)とお礼を言って矢張り握手して帰って

きました。明日はまだこの安いホテルに居るつもりです。何せ1泊1200円。多分

飛び込みなのでふっかけてきたつもりだったと思いますが、思わずOKしました。恐らく1000円位には交渉出来たと思います。